冷たい手
 「もう3か月。あんたの啼く声が隣から聞こえてこない」

 一瞬で全てが分かるその言葉に、私は全身を熱らせた。けれど構わず彼は、冷たい手で私の右膝に触れて手を上へと滑らせる。少しだけ身体をずらして逃げようとするのに、その手から逃れきれない。

 「今日は俺が啼かせてやるよ」

 淫猥な誘い文句に抗いたいのに、触れる手が気持ち良くて。熱る身体に促され、あっさりと陥落した。
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