―異世界物語―
「にしても....俺はなんでこんなところにいるんだ....?」
確か俺は自室で横になっていた。動いた記憶はないし、記憶にないからといって勝手に自室からこんな森に入り込むような真似はできるはずがない。
たとえできたとして、少なくとも俺の近所にはこんな森はない。
ならばここはどこなんだろうか。
そういえば、なにかを忘れている気がする。なんだろうか。自室からこの森で目が覚めるまでの間になにか.....。
「....あ。そういや俺....目眩を....」
そうだ、目眩。いや、あれは目眩というよりも部屋がおかしかった。
あれが原因なのだろうか。
いや、他に非常におかしいという点はないし、あれが原因だろう。