憧れ~大切な君へ~
星と天国と空
昔、何かのテレビで聞いた事がある。
『死んだ人は星になるんだよ。
そしてね、君の事を空からずっと見守ってくれてるんだよ。』って・・・

だけど昔読んだ本の中には
『死んだ人は天国に行くんだ。
そしてね、君が精一杯生きて天国へ来るのを待ってるんだよ。どんなに時間がかかっても、ず~っと待ってくれてるんだよ。だから君が精一杯生きていけば天国で必ず会えるんだよ。』って書いてあった・・・


未だにどっちが本当かなんて分からないけど、俺は死んだ人は“空”になるんじゃないかと思う。

だって星は夜空でしか輝けない。
だから夜、寝ている人を見守る事しかできない。
そんなトコを見守ってたら“昼間の君を見てみたい”なんて思って淋しくなるし
死んだ人がみんな天国へ行ってしまったら何億年という時代の中で“天国”という国は死んだ人間でいっぱいになって自分が天国へ行く頃には“天国”という国はなくなっているかもしれない・・・

だけど空はなくならない。
何百年、何万年、何億年、何十億年たっても空はなくならないんだ。
今と変わらず太陽がみんなを照らしてる。
それでも雲が太陽を隠す時もある。
雨が降ったり、雷が鳴る時だってある。
だけどそれは空へ旅立った人が笑うのに疲れた時、雲がみんなにバレない様にそっと隠してくれてるんだ。
そして雨や雷は空へ旅立った人の涙や怒りをみんなに伝えようとしているんだ。



そう思って今日も俺は空を見上げる。
兄ちゃんは今、どんな気持ちなんだろうって・・・
兄ちゃんは俺の事、見守ってくれてるんだろうか・・・
って考えながら・・・




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