無愛想な彼に恋しました


徐々に正門が見えてきた。


それと同時に正門の壁に寄りかかって立っている人の影も見えた。


あれは間違いなく、しおりちゃんだ。


しおりちゃんは、荒城君にすぐに気がついた。


そして、近くに居る私のことにも気がついた。


しおりちゃんは、私を一瞬だけ睨んだ。


「っ…」


その顔には「何であんたが居るの?」と言っているような気がした。





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