無愛想な彼に恋しました


私は荒城君が握っている手を振り払った。


荒城君は目を丸くして驚いているみたいだった。


「初原?どうかした?」


「そう言えば私、先生から頼まれごとされてたんだった!ごめんね荒城君。今日は帰れそうにないと思う」


荒城君につく嘘は今日が二回目だ。


嘘つくのがこんなも辛いだなんて初めて気がついた。


「は?意味が分かんないんだけど」


「だから!私のかわりにしおりちゃんと帰って!」



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