無愛想な彼に恋しました


「ほら…。そうやって嘘つくんでしょ!?」


しおりちゃんの叫び声が待ちの人達の注目を集める。


「そうやって…自分の気持ちにも嘘つくんでしょ!?」


そう言うと、しおりちゃんはまた走り出そうと私に背を向けた。


けれど、しおりちゃんは私に背を向けたままうごかなかった。


理由なんてすぐに分かった。


しおりちゃんの前に、荒城君が立っていたからだ。


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