無愛想な彼に恋しました


キスしたから、なんて言えない。


思い出すだけでも恥ずかしいのに…。


「初原?何か顔、赤いけど熱でもある?」


荒城君が、心配そうに顔を覗きこむ。


「え、あ、ありません!」


近い…。鼻の先が触れそうな距離。


「そう。なら良いんだけど」


そう言うと、荒城君の顔が離れて行く。


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