無愛想な彼に恋しました


荒城君の一つ一つの行動で、私の心拍数は簡単にも上がる。


「放課後、俺も楽しみにしてるから」


「…私も」


そう言うと、こっそり荒城君が私の手を握りしめる。


「荒城君…?」


荒城君を見ると、しーっと言うかのように唇に指先を当てている。


「授業中、握っていたいと思って」


「っう…」


何だろ、この気持ち。


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