無愛想な彼に恋しました
だけど、あれ程の声量を一番近くで聞いていた荒城君にとっては迷惑以外に何も無かったよね…?
「ご、ごめんなさい…っ!」
彼に向って頭を下げた瞬間、ゴツンっと鈍い音が聞こえたと思いきやバサバサっと音を立てて彼の持っていた資料が再び床へと落ちる。
「……」
「……」
二人とも何も言えなかった…。
うん。これはあきらかに私のせいで荒城君の仕事を増やしてしまっている気がする…!
しかも周りからはクスクスっと小さな笑い声が聞こえてくる。
何かもう…自分が情けなくて泣きたくなってきた。