無愛想な彼に恋しました
「う、うん」
私も慌てて荒城君の横を歩く。
「荒城君、ありがとう」
「別に。俺何もしてないし」
さっきの優しい彼とは違っていつもの素っ気ない言い方に戻っていたけど
今の私は、彼の事を無愛想だなんてちっとも思わなかった。
「ただ言いたかっただけなの!」
「意味分かんない。あんた馬鹿じゃない?」
「ひ、ひどーい!」
そんなやりとりをして、私たちは一緒に先生のもとにプリントと資料を無事に持って行く事が出来た。