無愛想な彼に恋しました



鈍い音が体育館に響いた。


なにが起こったのか分からなかった。


だけど、それと同時に私から意識が遠のく。


「琴音っ!」


誰かの手が私の頬へと触れる。


温かくて、優しい手だ。


だけど、その手がかすかにふるえている。


なぜだかわからないけど、ふと、輝君の顔が浮かんだ。


そして、私は完全に意識を手放した。


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