無愛想な彼に恋しました



それでも、はなしを続ける。


「きゃぁ!彼女さん思いの彼氏ね~。私もこんな時代あったわ」


しみじみとした雰囲気で昔の事を話しだす。


「それでね、あの人ってば私に照れくさそうに笑いながらボロボロなクッキーをくれたの。“走ってきたからボロボロ”とか言いながらね」


「はぁ……」


一体何が言いたい?


そんな事を思っていると、店員さんが笑った。


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