無愛想な彼に恋しました
「何してんの?」
いつの間にか私の後ろに立っていた荒城君が私の顔を覗きこむ。
「な、なな、何でもないです!」
パッと荒城君から視線を外し、逃げるかのようにして出来上がっていたカレーをテーブルの上へと運ぶ。
顔がすごく熱い…。
パタパタと手で顔をあおぐ。
それで、顔の熱が引くわけでも無くて全然風邪なんか吹いていない。
仕方なく顔を見られないようにして椅子を引いて座る。
そのあとに荒城君も、私の前に座る。