無愛想な彼に恋しました



「別に良いのに」


迷惑そうな顔をする荒城君を気にせず、玄関で荒城君を見送る。


玄関を出ようとした時だった。


荒城君が振り向いたのは。


「ん?なにか忘れ物?」


「いや、カレー美味しかった。あんた料理うまいと思う」


そう言った後に荒城君は私に笑った。


それは、今日みた中で一番笑っていた笑顔。



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