【あなたと私で創るものがたり】
「──っくく」
こんな男を追いかけて、こんな田舎町まで来てしまった自分に笑いが込み上げる。
学生時代に出会い、このまま親友として付き合っていくのだろうと思っていた五年前、突然この男が牙をむいた。
理由はわからない。
駅のホームでこの男と電車を待っているとき、靴ヒモが解けている事に気がつきしゃがみ込んだ刹那──背中に軽い衝撃を受けて次に目を覚ますと病院のベッドだった。
体中の痛みに苦しめられながら記憶をたぐり寄せると、落ちていく視界に男の笑みが張り付いていた。
こんな男を追いかけて、こんな田舎町まで来てしまった自分に笑いが込み上げる。
学生時代に出会い、このまま親友として付き合っていくのだろうと思っていた五年前、突然この男が牙をむいた。
理由はわからない。
駅のホームでこの男と電車を待っているとき、靴ヒモが解けている事に気がつきしゃがみ込んだ刹那──背中に軽い衝撃を受けて次に目を覚ますと病院のベッドだった。
体中の痛みに苦しめられながら記憶をたぐり寄せると、落ちていく視界に男の笑みが張り付いていた。