空へ捧げた俺の恋
その次の日、久しぶりに学校に来て
屋上に行ってみると
「……え?………愛…?」
そう。君がいたんだ。
君は空から目を離して
「へ?あ、星斗!!!同じ学校なんだねっ」
といい、ニコッと笑った。
トクン………
俺は胸の鼓動が早くなるのを感じた。
感じたことのない胸の響き…。
青空を見上げている君の横顔は
切なく、悲しそうだった。
俺はそっと愛の横に座った。
「なぁ……いつも屋上にいるわけ?」
しばらくの沈黙の後、愛にきいてみる。
「…そーだよ。好きなんだ。………
……あの青い空に…私も……吸いこまれてみたい……なーんてね」
冗談っぽそうに笑った君。
けど、その言葉に本心があるって
俺はなんとなく分かった。
「…何があったか知らないけど…
死ぬなよな…」
「へっ!?」
君は一瞬、驚いた顔をして
それからまた、笑顔になって
「…ありがとー」
って言ってくれたんだ。
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