隣に座っていいですか?
「隣に座っていいですか?」
そんな声がして
振り返ると田辺さんが立っていた。
「美味しい白ワインがあるんです」
テーブルに進み
グラスにワインを注ぎ
ひとつを私に渡して、自分はその隣に座る。
肩が触れ合う小さなベンチ
「桜ちゃんは?」
「熟睡中です」
ニッコリ笑って
一気にグラスを空けてから
またおかわりをする。
今日は飲む気だな。
だよねー
せっかくできた
婚約者が出て行った夜だものね。
あーぁ
ごめんなさい。
田辺さんが笑顔になるほど
私の顔は沈みそうな夜。
「ケガ、大丈夫ですか?」
思いがけない質問に
私は「え?」って答えて自分の手を見る。
あぁ
そうか
ゴミをあさった時
缶詰で切って血を出したっけ
よく
気付いてたな田辺さん。
「大丈夫です」
「痛かったでしょう」
「いえ、田辺さんが受けた私のアッパーに比べたら、きっとそんなに痛くないはず」
あれは絶対痛かったはず。
恐る恐る顔を見ると
「あれは……はい。痛かったけど湿布貼ってたら治りました」
明るく言われた
湿布貼ったんだ
うわぁ
ごめんなさい。
そんな声がして
振り返ると田辺さんが立っていた。
「美味しい白ワインがあるんです」
テーブルに進み
グラスにワインを注ぎ
ひとつを私に渡して、自分はその隣に座る。
肩が触れ合う小さなベンチ
「桜ちゃんは?」
「熟睡中です」
ニッコリ笑って
一気にグラスを空けてから
またおかわりをする。
今日は飲む気だな。
だよねー
せっかくできた
婚約者が出て行った夜だものね。
あーぁ
ごめんなさい。
田辺さんが笑顔になるほど
私の顔は沈みそうな夜。
「ケガ、大丈夫ですか?」
思いがけない質問に
私は「え?」って答えて自分の手を見る。
あぁ
そうか
ゴミをあさった時
缶詰で切って血を出したっけ
よく
気付いてたな田辺さん。
「大丈夫です」
「痛かったでしょう」
「いえ、田辺さんが受けた私のアッパーに比べたら、きっとそんなに痛くないはず」
あれは絶対痛かったはず。
恐る恐る顔を見ると
「あれは……はい。痛かったけど湿布貼ってたら治りました」
明るく言われた
湿布貼ったんだ
うわぁ
ごめんなさい。