隣に座っていいですか?
美味しそうに天ぷらそばを完食し
桜ちゃんにだけ出されたアイスを一口もらい、翻訳家の田辺さんは幸せそう。
口に出せそうで出せない
そんな疑問をお母さんが聞いてくれた。
「桜ちゃん。お母さんも連れて来ればよかったのに」
そう言うと
桜ちゃんは田辺さんの顔をジッと見る。田辺さんは返事をせず桜ちゃんの顔に自分の顔を密着させ額をくっつけゴッツンしてる。
仲良し親子。
桜ちゃんは笑い
「お母さんはお留守番です」
はっきり言う。
「だらしない夫がが情けなくて、外で働いてんじゃねーのか?」
ぼそりとお父さんが厨房でそう言った。
なるほど
ありえるなー。
こんな旦那いたら
自分が稼がないとどうにもならんし。
気の毒ー。
「お母さんはお仕事か」
ふと私が桜ちゃんに聞くと
桜ちゃんは「うーん」って言いながら、また田辺さんの顔を見上げる。
田辺さんは苦笑いして
また桜ちゃんとゴッツンこ。
はぐらかしてる?
桜ちゃんは
今度は私を見て
「お母さんはさくらのここにいます」って胸を張り、小さなぷっくりした手を胸に置く。
ここにいます。
胸の中に?
次の言葉を飲み込んでるとお母さんが
「逃げられたんだね」
低い声で呟いた。
なるほど
家族全員納得です。
桜ちゃんにだけ出されたアイスを一口もらい、翻訳家の田辺さんは幸せそう。
口に出せそうで出せない
そんな疑問をお母さんが聞いてくれた。
「桜ちゃん。お母さんも連れて来ればよかったのに」
そう言うと
桜ちゃんは田辺さんの顔をジッと見る。田辺さんは返事をせず桜ちゃんの顔に自分の顔を密着させ額をくっつけゴッツンしてる。
仲良し親子。
桜ちゃんは笑い
「お母さんはお留守番です」
はっきり言う。
「だらしない夫がが情けなくて、外で働いてんじゃねーのか?」
ぼそりとお父さんが厨房でそう言った。
なるほど
ありえるなー。
こんな旦那いたら
自分が稼がないとどうにもならんし。
気の毒ー。
「お母さんはお仕事か」
ふと私が桜ちゃんに聞くと
桜ちゃんは「うーん」って言いながら、また田辺さんの顔を見上げる。
田辺さんは苦笑いして
また桜ちゃんとゴッツンこ。
はぐらかしてる?
桜ちゃんは
今度は私を見て
「お母さんはさくらのここにいます」って胸を張り、小さなぷっくりした手を胸に置く。
ここにいます。
胸の中に?
次の言葉を飲み込んでるとお母さんが
「逃げられたんだね」
低い声で呟いた。
なるほど
家族全員納得です。