隣に座っていいですか?
「テレビのじかんだから、クマちゃんといっしょにテレビみてくる」
桜ちゃんは椅子から飛び降り
私達に顔も見せず
サラサラヘアをなびかせて
一直線に
家に帰ってしまった。
「すいません。あの……」
うろたえる田辺さんと
桜ちゃんを見送る達也と
苛立つ私。
「桜ちゃんは俺達の結婚には反対かな?」
苦笑いで達也が言うと
「いえ、きっと……そうですね、大好きなお兄さんとお姉さんが結婚するって事で自分から離れると思って寂しくなったのではないでしょうか」
この場を癒すような
優しい声を田辺さんは出す。
「もしかしたら、桜は達也さんの事が好きで、大好きなお兄さんが結婚するのが悲しかったのかも」
「それなら不謹慎ですが、ちょっと嬉しいですね」
「年上のお兄さんに憧れる年齢ですしね」
クーラーボックスからワインを取り出し、田辺さんは達也に勧める。
私はずっと
家の玄関を見つめて
桜ちゃんが出て来るのをずっと待っていた。
桜ちゃんは椅子から飛び降り
私達に顔も見せず
サラサラヘアをなびかせて
一直線に
家に帰ってしまった。
「すいません。あの……」
うろたえる田辺さんと
桜ちゃんを見送る達也と
苛立つ私。
「桜ちゃんは俺達の結婚には反対かな?」
苦笑いで達也が言うと
「いえ、きっと……そうですね、大好きなお兄さんとお姉さんが結婚するって事で自分から離れると思って寂しくなったのではないでしょうか」
この場を癒すような
優しい声を田辺さんは出す。
「もしかしたら、桜は達也さんの事が好きで、大好きなお兄さんが結婚するのが悲しかったのかも」
「それなら不謹慎ですが、ちょっと嬉しいですね」
「年上のお兄さんに憧れる年齢ですしね」
クーラーボックスからワインを取り出し、田辺さんは達也に勧める。
私はずっと
家の玄関を見つめて
桜ちゃんが出て来るのをずっと待っていた。