よびすて。
出会い

ユキSIDE



私が『アノ人』と出会ったのは1年半前だろうか。




高校2年に進学した春だった。





この日も親友のカオリと一緒だった。





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「ユキ~!!」




いつものハイテンションで抱きついてくるカオリ。
そんなカオリを見ると始業式の憂鬱なんて忘れてしまう。

「おはよ、カオリ。」
いつもと変わらない。

ホントにいつもと変わらなかっんだ。




始業式のお決まりは掲示板で新しいクラスを見ることだ。

「ユキ!!同クラだよ!!」

「えっ??マジ?」


これで何回目だろうか??
小学校から一緒だからもう11年同じクラスだ。
これもこれで笑えてくる。

「あっ、担任ゆきたんだよ。」

ユキの言う『ゆきたん』こと伊藤優樹菜は去年も担任だった。
話しやすいし、可愛いし、半分お友達って感じだからかなりうれしい。

「カオリ、学年主任もじゃだけど⁇」

「げっ..」


あからさまに嫌そうなカオリ。
もちろん私の嫌だが..
『もじゃ』は女子の天敵だ。
何かとうるさい。


「体育館に行け~。」



この声はもじゃに違いない。


「行くか。」

カオリの一言で思いカラダを引きずりながら体育館へと向かった。

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