先生と教官室3~沢山の初めて~





「先生も食べたがってたんで、絶対に喜ぶと思います!!志帆さんのアップルパイを食べている時の先生の顔のニヤケ具合すごいんですよ。」






「ふふふ、そうなの?お店では普通なのにねぇ。それは是非見てみたいわ。」






「多分、自分の家だから気が緩んでるってこともあるんだと思います。あ、今度、先生の家で四人でお茶会しませんか?そうしたら見れると思いますよ!!」







「あら、いいわねそれ。でも、その話しの前に。伊緒ちゃん、呼び方が…違うんじゃない?」







「…あ、すいません…翔也さん、でした…。」






志帆さんのイタズラっぽい笑顔とからかうような口調に、自分の行動の誤りにハッとする。






二ヶ月経ってもまだまだ慣れない先生の呼び方。






先生からは二人の時は別にいいけど、流石に外ではまずいから名前で呼ぶようにって言われてるんだよね。






そして、その言いつけを守れるように、こうして志帆さんに指摘してもらってるんだけど…うーん、全然名前の呼び方が定着しない。







特に興奮している時には、ちゃんと意識していかないと……。







といってもなぁ…三年間先生と呼び続けてきた訳で、いきなり変えろと言われても難しいのが現実なんだけどね。










< 3 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop