先生と教官室3~沢山の初めて~
嵐の前のときめき
ザ―――――ッッ……キュッ
「よし、これで終わりっと。」
時計が18時を指す頃、志帆さんと勇二さんが帰ることになり、先生は2人を家まで送っていった。
私は2人を家で見送り、使った皿の後片付け。
といってもそんなに沢山使ってないから直ぐに終わってしまった。
今さっきまでお菓子食べてたから晩御飯を作るのも早いし…うーん、やることないな。
部屋全体を見渡しながら、自分のやれることを探す。
が、志帆さん達が来る前に2人で掃除をしてしまったし、先程まで使っていた場所の掃除機はすでに済ませてある。
これは本格的に何もないのか。
部屋全体を見渡していた視線を、外へと向ける。
「あ、1つだけあった。」
そこで見つけた1つの仕事。
ベランダに干されたままの洗濯を取り込んで畳もう。
もしかしたら畳み方のこだわりとかあるかもしれないけど、それは後で直せばいいし。
何より、今何もせず座っているよりはいいだろう。
キッチンの電気を消し、ベランダへと移動する。
開けた窓からは外の生暖かい風が入ってきて、夏の匂いが鼻をかすめる。
この分だと、直ぐに猛暑になるだろう。
とゆうことは、喫茶店に来るお客さんも増える。
暑い中にいる人達にとって、涼しくて冷たい物が飲める喫茶店は救いの場所に見えることは多々ある。
それは寒い時も同様で、だから、夏や冬には自然とお客さんが増えてくるって勇二さん言ってた。
うーん、今でも十分忙しいのに、更に忙しくなったら回っていくのかな…。