home coming day
楽しい時間はあっという間だ。

ダイスケと一緒に帰ることになった。あの頃と同じように。
同じパートにいた同期、気兼ねなく話せる相手、敵わないライバル。

「あの頃、音楽の話ばっかりしてたな」
「この公園でグルグル歩きながら。座ると絶対帰れなくなりそうで」

本当はダイスケと噂になるのが嫌だった。この距離を失うのが嫌だったから。

「でもあの時間ってさ、無駄じゃなかったって思うよ」

私が口にしたあと、ダイスケが立ち止まった。
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