君の軌跡
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴り、俺はギリギリ
教室に入った。
「はぁ…ま、間に合った…」
「ぷっ!お前、またギリギリかよ!」
こいつは藤ヶ谷一樹(ふじがや かずき)。
俺とは腐れ縁で小学校からの仲だ。
「うっせ!朝から不良に絡まれ…はっ!」
途端、背筋に悪寒を感じた。
「だぁれが不良かなぁ?」
背後に水野が立っていた。
「いや…な、何でもないです…」
「ほぉら!チャイムが鳴っとるぞ!
席に着かんか!!」