今宵、きみを想う
 ――――――


 今日君に会えるかもしれないと、俺は緊張していた。

 

 友達に聞いた同窓会のお知らせ。


 この地元に戻ってくるだろうか?


 そうしたら、逢えるかもしれない。


 そんな想像ばかりしていたら、正直、昨日は眠れなかった。


 馬鹿だとは思ってる。


 
 いい加減忘れろって。


 それでも君に会いたくて。




 俺は家を出た。



 行くかどうか悩んでたけど。


 散々悩んで、決めた。


 これが最後かもしれない。


 

 もし、会えたら。


 そうしたら、伝えてもいいだろうか。




 ずっと、君が好きだったんだ―――と。



 君に傍に居てほしいと。



 ただ、漠然とではなく、俺の隣に。
< 14 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop