今宵、きみを想う
――――――
『ねぇ、本当に来て良かったのかなぁ?』
不安になって友達に電話をすると、今さらじゃない? って返された。
確かに。
ここまで来ておいてどの口が言うの? ってそんなもんだ。
おまけに服だって化粧だって地味に気合が入ってる。
それなのにここで会わずにハイさようならーではもうすまされない。
勿論、済まされないのは私の気持ちだけであって、それ以外は何もないんだけれど。
なんて思いながら、周囲を見渡して見つけた。
「いた……」
いるのが分かってるのに、実際にその存在を目にして硬直した。
震えそうになる体をぎゅっと抱きしめて、もう一度彼を見る。
ただ、その存在を見つけただけで―――涙が出そうになった。
『ねぇ、本当に来て良かったのかなぁ?』
不安になって友達に電話をすると、今さらじゃない? って返された。
確かに。
ここまで来ておいてどの口が言うの? ってそんなもんだ。
おまけに服だって化粧だって地味に気合が入ってる。
それなのにここで会わずにハイさようならーではもうすまされない。
勿論、済まされないのは私の気持ちだけであって、それ以外は何もないんだけれど。
なんて思いながら、周囲を見渡して見つけた。
「いた……」
いるのが分かってるのに、実際にその存在を目にして硬直した。
震えそうになる体をぎゅっと抱きしめて、もう一度彼を見る。
ただ、その存在を見つけただけで―――涙が出そうになった。