今宵、きみを想う
 いつの間にか、キミを視界に入れてる自分に気が付いて、あ……恋してるかもって自覚した。



 だけど、挨拶をするのが精一杯。



 それでも好きな気持ちは止まらなくて、ただ見つめてた。



 それなのに―――




 2か月も経たないうちに、キミには彼女が出来た。



 ショックだった。



 いつか、あの笑顔が独占したいってどこかで思ってた。



 だから……



 クラブのマネージャーと付き合っちゃうなんて、そんな王道しないで欲しかった。



 どうして?



 ねぇ、私だけだったの?




 私だけが、キミにドキドキしてたの?




 苦しくて、私は何度も泣いた。



 独占できない、キミの笑顔に。


 隣に立つことが出来なかった自分に。



 隣で笑う、あの子に。
< 4 / 96 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop