プラスチック
すると、間髪いれずに次の頼みごとをしてくる。
「あとさー。体操着の膝んところ、サッカーしてたら破れちってー。縫ってくんない?」
なにそれ……。
家に持って帰ってお母さんにでも縫ってもらうか新しいのを買ったらいいじゃない。
それでもやっぱり私の口から出る言葉は変わらない。
「……いいよ」
そして、佐伯君の頼みごとが続く。
「あとさ。さっき、担任に頼まれたんだけど。放課後、教材室の整理頼まれてんだよね。代わってよ」
当たり前のように次々と頼みごとをしてくるその目は、なんだか酷く冷めていた。
「それから、来週の掃除当番代わってくんない? あと――――……」