プラスチック


「心ん中じゃ、どーせ自分なんか、とか。どーせ、知りもしないクセに、とか思ってんだろ」

図星だった。
図星過ぎて言葉が出ない。

「こんな所でヒロイン気取って泣いてたって。誰も、武内が思ってることなんてわかんねーんだよっ」

更にぶつけられた言葉に、また涙が込み上げてきた。

なによっ!!

何で、そんなこと佐伯君に言われなきゃいけないのよ。

自分のことだけやって、好き勝手してるあんたなんかにはわかんないよ。
家の事まで気にして生活しなきゃいけない私の気持ちなんてわかんないっ。


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