プラスチック


毎日がこんなことばかりの繰り返しだった。

しっかり者の武内百合。
気が利く武内百合。
なんでも笑顔で許しちゃう武内百合。

だけど、そんなの全部嘘。

本当は、宿題だってサボりたい。
他人のボタンを縫い付けてる暇があるなら、休み時間に友達とおしゃべりして過ごしたい。
家の事なんか後回しにして、受験に専念したい。

だけど、いつの間にかこのクラスで作り上げられた私は、嘘っぱちの私だった。


< 5 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop