空愛の唄
1
金魚花火
花火って儚いなって、
見てると思う。
ずっと見ていたいのに、
すぐ消えてしまう。
そんな花火も、
金魚すくいに夢中な君に
振り返って、
見るのにももったいなくて、
水に反射する光を見てる。
遅れて聞こえてくる音、
君がすくったはずの金魚が、
水に戻る音とかさなって…。
「お前にあげたかったのに。」
すごくさりげなく言う君が
なんだかすごく可愛いかった。
夏祭り、
またあなたと
来れたらいいな…
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