続・星屑チョコレート【短】
「あ、そうだ」


時刻はちょうど日付が変わった頃、ようやく山中から街に戻って来られた車内で、橋本君が前を見たまま切り出した。


「今週末って、予定とかありますか?」


「今読んでる小説の続きを……」


「ないなら、どこか行きませんか?いえ、ぜひ行きましょう!」


あたしの答えを察したらしい橋本君は、強引に話を進めていく。


「お花見はまだ早いけど、遊園地とか動物園なら今の季節過ごし易いですし!」


「だから……」


「ね!?」


勢いよくあたしを見た橋本君にギョッとしたけど、前方に視線を遣ると信号は赤。


ホッと息をついて、半ば呆れながら口を開いた。


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