続・星屑チョコレート【短】
モヤモヤとしたまま過ごした今日は小さなミスを連発してしまい、先輩から何度も注意を受けた。


らしくない自分に憂鬱になるばかりで、ただでさえ億劫な飲み会に行くのが拷問のように思えて来る。


それでも、いつもよりも早めに退社していく同僚達を余所に、自分だけ帰宅する訳にはいかない。


気を取り直す為にメイクを直そうと向かったトイレの前で、橋本君と鉢合わせした。


思わず立ち尽くしてしまったのは、彼が朝のやり取り以降一度も話し掛けて来なかったから。


理由のわからない罪悪感はまだ胸の奥にあって、橋本君の顔を直視していられない。


だけど、そんなあたしよりも先に視線を逸らしたのは、彼の方だった。


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