続・星屑チョコレート【短】
オフィスから程近い居酒屋の、個室スペース。


あたしが30分程遅れて着いた時には一部の社員はもう出来上がっていて、それから更に1時間が経った今はほとんどの面々が酔っ払っていた。


年度末の飲み会は何故か同期で固まるのが暗黙のルールになっていて、遅れて来た社員達も自分の同期の輪を見付けてはそこに馴染んでいき、30分程前からは一部の社員達が勝手に席替えを始めた。


最初こそは同期の中いた橋本君も、今は女性社員達に囲まれている。


あたしがその光景に傷付くような女なら、きっとこんな風にはならなかっただろう。


だけど…


残念ながら、あたしは傷付くよりも腹立たしさを感じるような、可愛いげの無い女なのだ。


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