続・星屑チョコレート【短】
さすがに我慢の限界を感じ、意を決して立ち上がる。


「浅木、抜けるの?」


バッグを手にしたあたしに気付いたのは、隣にいた坂口君だった。


そもそも、坂口君が他の社員達のように席を動いてくれれば、橋本君だけが女性社員に囲まれる事は無かったのに…。


「えぇ」


心の中で八つ当たりをしながら頷けば、坂口君が声を潜めた。


「じゃあ、俺も抜けるから外で待ってて。一緒に帰ろう」


目を小さく見開いたあたしに、彼が意味深な笑みを浮かべる。


もし自惚れだとしたら、ただの痛い女でしか無いけど…


あたしは、元々周りの評価を気にするような女では無い。


だから…


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