【完】彼を振り向かせる方法
このワンピにお似合いの、ヒールの高い靴だって…本当はちゃんと見て欲しい。
慣れないけど、慣れないなりに頑張ってるところ、
分かって欲しいって思うのは、やっぱり図々しいのかな。
香水だけじゃん…褒めてくれたの。
…なんて、私って面倒臭い女。
ほんとは"もっと私を見て!"って言いたいけど、
そんなこと怖くて言えない。
先輩に呆れられたらどうしようとか、そんな考えばっかり浮かんで。
…嫌われたくない。
気づいたら頭の中はその言葉に占領されていた。
こんなのやっぱり……彼女としておかしいのかな……。