【完】彼を振り向かせる方法
私のすぐ隣にカケちゃんが座る。
フワッ……。
そのときちょうど、あの香水の匂いが漂った。
「カケちゃん、あの香水つけてるんだ」
「うん。ヒロチーもつけてるよね?」
やっぱりカケちゃんも気づいてたんだ。
コクッと首を縦に振ると、彼は小さく笑う。
不思議……。
カケちゃんの笑顔をみると、すごく癒されるというか……安心するんだ。
先輩も、こんな風に笑ってくれたらいいのに。
「ヒロチー、その服やっぱし似合うよな」
「そうかな……ありがと」
改めて言われると、顔が熱くなる。
「それに靴も、メイクも、なんか今日のヒロチー、マジ……可愛い」