【完】彼を振り向かせる方法





なんだか、このままずっと頭を撫でていて欲しいような……。


そんな風に思えるほど、カケちゃんの温もりはあったかくて、優しさが心にしみた。



「ヒロチー、今日頑張ったんだろ?」



「え?」



頭をに手をおいたまま、落ち着いたトーンでカケちゃんはそんなことを聞いてきた。




「慣れないヒール履いてオシャレしたり、先輩と話す話題作ったり、ホラー我慢してみたり……すげぇよな、ほんと」





「は、はは……てゆーか慣れてないってバレてたんだ」




「うん、思いっきり靴擦れしてる」





え、ほんとに?


その言葉につられて足元に目線を向けると、足の両サイドが赤くなっていて、おまけに皮までむけそうになっていた。




全然気づかなかったのに、わかった途端痛くなるんだよね、こうゆうのって……。




< 133 / 401 >

この作品をシェア

pagetop