【完】彼を振り向かせる方法
「そうじゃなくて、カケちゃんのことだからもうグループ属しちゃってるかもしれないじゃん……!」
無理やり理由をつけて言ったものの、心臓はバクバクと鼓動を荒立たせたまま。
光波が変なこと言うからだよ。
そもそも、カケちゃんと一緒にバーベキューやるとか……
絶対気まずいもん!やだ!
「あっそー。わかったよ、俺が聞く」
「ちょっ、光波……!」
立ち上がって光波の口を塞ごうとしたものの、時すでに遅し。
「翔ー!もうグループ作っちゃった?」
なんて、教室中に響き渡る声で言うんだもん。
お願いします、どうか断ってください……。
光波のおかげで静まったみんなの視線は、カケちゃん1人に注がれた。
「え、いや、まだだけど?」
え……。