【完】彼を振り向かせる方法
私、これからどうやって生きていけば……。
「それじゃあ……よろしくな。光波に凛ちゃん、それと……ヒロチーも」
なんで?
なんでそんなに普通なの……?
みんなの視線を集めながら私たちのところに来たカケちゃんは、
至って普通に私たちを交互に見つめる。
なにも、なかったかのように。
少しくらい……もっと、意識して欲しいのに。
……って、私は何を考えてるんだか……。
一ヶ月も経てばそんなの普通だよ。
私が、意識しすぎなんだ。
「よろしくね、大地くん」
「よろしく」
「……よろしく」
3人の中で、私の声が一番小さかった。
そんな普通になんて、出来るわけないじゃん!
だって、チューしちゃったんだよ……?
その張本人はもうすでに、他2人と楽しく雑談してますけどね。
この先、思いやられる。
バーベキューのときも、こんな感じになるのかって思うと……