【完】彼を振り向かせる方法
意を決して、私は凛に話すことにした。
先輩とデートをしたあの日のことから……全部。
「あのね、ちょっと長くなるんだけど……いい?」
私がそう言うと、凛は紙ナプキンにスプーンを置いて頷いてくれた。
───……
全てを話し終えた後、凛は「そっか」と優しく頷いてくれた。
2回のキスを話した時には、さすがに驚かれたけどね。
「それで……どうするの?先輩のこと」
「え……」
「今の話からだと、大地くんのことが好きっていう風に聞こえたけど」
変なの……。
私、カケちゃんのことをどう思ってるかなんて一言も言ってないはずなのに、
凛にはすぐ分かっちゃうんだね。
「違った?」
「ううん……私、カケちゃんのことが好き、らしい」
いつもなんだって話しちゃう相手だからこそ、
こうゆう気持ちをぶっちゃけるのがすごく恥ずかしいものだって、改めて実感する。