【完】彼を振り向かせる方法
息を整えながら、とりあえず頷く私。
未だに頭がポーッとしていて、まともに彼の目も見れない状態。
そっか……ドキドキを通り越すと、頭も身体も、フワフワした気持ちになるんだ。
「……キス、苦しかった?それとも……良かった?」
近くにいるはずなのに、彼の声はものすごく遠くで聞こえているような感じがする。
なんでだろう。
酔いしれて、意識が朦朧としているせいなのかな……。
「カケ、ちゃん?」
「ん……?」
今まで気付かなかったけど、カケちゃんは火照った私の肩を両腕で支えてくれている。
そして彼の足の中に、いつの間にか私の身体全部が収まっていた。
幸せ……って、こうゆうことを言うんだ。