【完】彼を振り向かせる方法
同じ中学で、3年の時にはクラスまで同じだったカケちゃんに、彼女がいたことも、
知ったのは高校に入ってから。
いつから付き合ってたんだろう。
どっちから告白したの?
どのくらいの間付き合っていたんだろう。
キスは……それとも、その先まで……?
まるで、突然どこかの回路が繋がり始めたかのように、溢れ出てくる言葉たちは、ぐるぐると頭の中を駆け巡る。
「私って、嫉妬深いのかな……」
気づいたら、そんなことを呟いていた。
「千紘ちゃーん、一緒に委員会行こー!」
ピシャンッ。
ほんの少しの沈黙の後で、強引に開かれた扉。
「あ、うん……じゃあ、いってくるね」
教室の外で私を待っているのは、穂乃香ちゃん。
私は光波と凛に軽く手を振って、彼女のもとへ駆け寄った。