【完】彼を振り向かせる方法
……のは、いいんだけど。
なにこの視線。すっごい恥ずかしいんだけど……。
「いいじゃん千紘~、似合ってるよ」
「まぁ、色気もへったくれもないけどな」
両端から茶化すような男女の声。
左に凛、そして右に光波。
「わ、私だって、着たくて着ているわけじゃ……!」
周りの視線を気にしながら、短い紺色のプリーツスカートに手を当てる。
そう、私が今着ているのは、チアガールの衣装そのもの。
ノースリーブのトップスに、スコートなしでは着られないミニスカ。
紺色ベースでチームカラーの黄色いラインの入ったこのデザインは、確かにかわいいんだけど……。
「やっぱり変だよ……スースーするし」