【完】彼を振り向かせる方法
*彼女と自然にキスする方法
【翔Side】
季節は巡り、太陽が隠れる時間も、だんだんと早まっていく今日この頃。
窓から差し込む夕日はもう、沈んでしまった。
寒いのかな、外は。
枯れ葉の舞う外の景色をなんとなく眺めていると、横から「カケちゃん」と、か細い声が届く。
「んー?」
そして俺も、声のする方に顔を向けた。
外は寒くても、ここ……俺の部屋は、むしろあったかい。
なんていったって、彼女が居るから。
「ここ、解けた?」
自分のペンを休めて、俺のテキストをスッと覗きこむ。
……近い。うん、近い。
今日は髪の毛をまとめているためか、うなじが目の前で露わになって、もうなんか……。
「か、け、ちゃん!」
「あ、え?」
やべ……ただのスケベかよ、俺。