【完】彼を振り向かせる方法


「……ふふっ、くすぐったい」

「ん?そう?」


俺の腕の中で小さく笑うヒロチーを見て、安堵する。

受け入れてくれてよかった、と。


ただ、これから先……もし、本気で耐えられなくなった時は、どうしようか。


その時は、俺の方が緊張で固まりそうだけど。


「カケちゃん……その……大好きだよ」


俺の胸の中から、篭った声が聞こえる。

ああ……ほんと、無垢って怖い。


案外、"その時"が訪れる日は、そう遠くないかもしれない。


ギューッと華奢な彼女を抱き締めながら、本能を縛った。


今日はもう、お預けだ。



END
< 401 / 401 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:201

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

【完】片手間にキスをしないで

総文字数/134,426

恋愛(キケン・ダーク)330ページ

表紙を見る
【短】キミの髪を、ほどきたかった。

総文字数/9,793

恋愛(学園)24ページ

表紙を見る
【短】「だった」

総文字数/3,068

恋愛(キケン・ダーク)7ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop