【完】彼を振り向かせる方法




球技大会…。


先輩が、球技大会…?!



「め…めっちゃ見たいですそれ!!!」


だってだって!

このクールな先輩が球技大会だなんて…!


「もう終わったし。てゆーか電車来た」


「あ、はい」



先輩に促されて電車に乗り込む。


それでも私の熱は冷めない。



「なんで先にそれ、言ってくれなかったんですか…!」


「……なんで言うの?」


「だって……そんなの、先輩が競技してるところを見たいからに決まってるじゃありませんか……」


震える声で訴える。


汗に滴って、仲間と声を掛け合いながら活躍する先輩……本当に、見たかったな……。



「球技大会っていっても学内のイベントだし、授業の一貫だから他校の生徒は入れないよ」



「…そうなんですか」



「うん」



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