【完】彼を振り向かせる方法
…どうしよう。
「あぁぁぁ…」
教室の席についてすぐに脱力して、机の上に突っ伏した。
「なーにー、また先輩に何か言われた?今日久々に会えたんでしょ?」
「例によってまた無視されただけだろ」
私より先にきていた凛と光波の声が後ろからザワザワと聞こえてくる。
「もう、違うよ!…もっと……深刻な問題」
後ろを振り返ってそう訴えると、
「え、もしかして浮気でもされたとか?」
なんてちょっと面白そうに私を見つめる光波。
…このアホんだら。
「先輩が浮気なんてするわけないでしょ…」
ツンと光波から顔を背けた。