【完】彼を振り向かせる方法
「難しいって…普通に手とか繋いで、会話して、ご飯食べたりするだけでしょ?」
首を傾けてロングヘアを揺らす凛。
「だって…っ。初めてなんだよ?」
「それはそうかもしれないけど…」
「どうゆう服着ていけばいいの?手を繋ぐまでの過程は?何を話せばいいの?…」
「千紘…。」
「何か一個間違えたら、先輩…私のこと嫌いになるかもしれない…。私、どうしたらいいの…?」
騒がしい教室の中で、一人涙目になる私。
バカみたいだよね。
こんなデートの約束一つで悩んじゃったりして…。
凛の言う通り、周りの女の子はきっとちゃんと器用に出来るんだ。
それに比べて私は、先輩に嫌われないようにって…そんなことばっかり考えてる。