【完】彼を振り向かせる方法
と、いうわけで…
昼休み。
「カケちゃんに、お願いがあります」
「んん??はひ?」
カケちゃんはお弁当の唐揚げを食べながら振り向いて返事を返す。
いまのはきっと、「ん?なに?」だよね。
しばらく経って、唐揚げを食べ終えたカケちゃん。
「お願い?」
椅子に座ったまま上目遣いで私を見上げて首を傾げるその姿に、
不覚にもキュンとしてしまった。
「…ここじゃあ言いにくいことなので……、とりあえず教室でようっ」
いく宛もないのにカケちゃんの腕を無理やり引っ張る。
どこがいいかな…?
屋上?中庭?
あれ…てゆーかうちの学校、屋上解錠してるのかな…。
「どっちにしても、目立つよなぁ…」
「ヒロチー?」